2022年7月5日にスリランカは破産を宣言しました。
このスリランカ破産について
今回は
- スリランカ破産をわかりやすく解説
- スリランカが破産した理由
- スリランカ破産による日本への影響
以上の3つについて書いていきます。
スリランカ破産をわかりやすく解説
2022年7月5日にスリランカは経済危機を理由に国の破産を宣言しました。
そのスリランカが破産したことについて書いていきます。
スリランカの経済危機はいつから?
スリランカは、2010年から経済成長率が低迷し始め、2019年にはコロンボで連続爆破テロが起こり、観光客が減少してしまいました。
それに追い打ちをかけるかのようにロシアとウクライナの戦争によって経済的な影響を受けてしまいました。
そして、2022年7月5日にスリランカは破産宣言をしました。
国が破産するとはどういうこと?
破産は、個人や企業でよくありますが、国でも同じことが起こります。
国の破産とは国が抱えていた借金を返済できなくなった状態のことです。
また、破産をしてしまうとその国の通貨に価値がなくなり、周りの国から支援や投資をして貰えなくなります。
スリランカはなぜ起こった?その原因とは?
そもそも、スリランカはなぜ破産してしまったのでしょうか。
スリランカが破産した理由は以下の通りです。
- 急速なインフレ
- ロシアのウクライナ侵攻
- 新型コロナウイルスの発生・拡大
- ラージャパクサー一族の支配
- 中国からの借金
- 外国からの融資を受けられなかった
それぞれ見ていきましょう。
急速なインフレ
日本も近年インフレが進行していますが、スリランカは日本以上にインフレが進行していました。
インフレとは、物の価値が上がる状態のインフレーションを省略した言葉です。
例えば、パンが100円→200円に値上がりすると、もちろん払うお金が増えるので、お金の価値が半減してしまいます。
実際スリランカでは、お米が1kg80ルピー(日本円で約64円)で販売されていましたが、500ルピー(日本円で188円)にまで値上がりしてしまいました。
ロシアのウクライナ侵攻
2022年にロシアがウクライナに侵攻しました。
このロシアとウクライナの戦争によって日本でもガソリンなどが値上がりしていますが、スリランカでも同じようにガソリンが値上がりしてしまいました。
また、ロシアとウクライナの戦争が起こる前からスリランカの通貨の価値が落ちていたにも関わらず物価は高くなり続けるので、スリランカ国内では生活が苦しくなっていきました。
新型コロナウイルスの発生・拡大
スリランカの主な収入源としては観光業だったのですが、2019年にはコロンボで連続爆破テロ事件が起きて観光客が減少しました。
この事件に加え、2020年から新型コロナウイルスが世界的に流行し、観光客がほとんど来なくなり、収入源がなくなってしまいました。
ラージャパクサー一族の支配
スリランカは、ラージャパクサー一族の兄弟が大統領と首相をしていたので、スリランカは実質ラージャパクサー一族に支配されていました。
スリランカの大統領であるゴタバヤ・ラージャパクサー大統領は、税率を30%カットするなどの政策を実施したのですが、国の税収がなくなり、国民への資金面での支援ができなくなってしまいました。
今回のスリランカの破産はラージャパクサー一族が支配したことで起きたことだとも言われています。
中国からの借金
スリランカは、中国から借金をしていたようです。
スリランカは、中国との間で借金漬け外交という状態になっていたと思われます。
借金漬け外交(しゃっきんづけがいこう)は、国際援助などの債務により債務国、国際機関の政策や外交等が債権国側から有形無形の拘束を受ける状態をいう。https://ja.m.wikipedia.org/wiki/借金漬け外交
スリランカが中国から借りたお金は日本円で3900億円だそうです。
また、スリランカは経済危機に陥って中国に融資をして貰えるように依頼をしましたが、拒否されたそうです。
一見中国がスリランカを破産に追い込んだように見えますが、中国が原因ではないと考える人もいるようです。
外国からの融資を受けられなかった
スリランカは、中国からの融資を断られた後に他の国にも融資を依頼しましたが、お金を返してもらえる見込みがないスリランカに融資をする国はほとんどありませんでした。
どこの国からも融資をしてもらえず、中国への借金が返せなくなり、破産となりました。
スリランカ破産による日本の影響
スリランカが破産したことで、日本への影響はあるのでしょうか。
日本にどのような影響があるのか書いていきます。
紅茶をはじめとした供給不足
日本はスリランカから紅茶やゴム製品、香辛料やコーヒーなどを輸入していました。
スリランカが破産したことで、今までスリランカから輸入していたものが輸入できなくなってしまいました。
日本では、間違いなくスリランカから輸入していたものが不足してしまうので、値上がりしたり在庫不足になったりなどの影響が出てくると思われます。
日本からの輸出制限
日本はスリランカへ自動車や自動車の部品、ゴム製品を輸出していました。
しかし、お金が無くなったスリランカに今までのように輸出はできなくなるはずなので、今後日本は新たな輸出先を見つける必要が出てくると思われます。
まとめ
今回はスリランカ破産について書いてきました。
今回破産してしまったのはスリランカでしたが、インフレが進んでいるのは日本も同じなので、日本が破産してしまう可能性もあります。
破産することがないように日本政府には頑張ってほしいですね。
最後までご覧いただきありがとうございました。